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2012/09/26

日本に新しい暦を! 映画「天地明察」

先日、「アベンジャーズ」を見るまでの待ち時間の時間つぶしに、「天地明察」も見ました。


原作は未読ですが、原作も映画も見たら面白いんだろうなあとは常々思っていたので、いい機会だと思い、これを選んだんですが、予想通りおもしろかったです。

どのくらい面白かったかというと、この後、すぐ原作を買って帰ったぐらいです。映画を見て「映画もおもしろいけれど、これは絶対原作のほうがおもしろい」と思ったので。アベンジャーズを10点だとすると、これは7点ぐらいのおもしろさ。

  

どんな話かというと、主人公は安井算哲という算術が趣味の碁打ち。彼が主君に命じられて唐のころに伝来した不正確な暦を改め、新しい日本独自の暦をつくるという大事業に従事することになるっていうお話です。

そこに碁の天才本因坊道策や、算術の天才関孝和、徳川光圀なんていう少し地味ですが、江戸時代のオールスター級の人物がからんでくるわけです。

地味な江戸時代の「算術」がこれだけクローズアップされた映画というのもめずらしいので、それだけでも楽しめました。

数学といえば、難しくてつまらないものという描写をされる作品も多いのですが、今作では登場人物たちが嬉々として算術に取り組んでいるのが魅力的に描かれていて、よかったです。

終盤にかけて、ちょっと強引だなと思う展開や、無理があるように感じられる設定、ご都合主義的なラストが気になりましたが、これはおそらく映画化にあたって、時間内でうまくお話をまとめるための改変なんだろうなあと予想しましたので、原作ではどうなっているのか、これから読むのが楽しみです。

2012/09/23

予習して見るとより面白い。 映画「アベンジャーズ」 2回目

映画「アベンジャーズ」を見てきました。今回2度目。予習はバッチリです。


初めて見た時は字幕の2Dだったので、今回は吹き替えの3Dで見てきました。

まず3Dについて。

3Dメガネは100円で買わなければいけなかったのですが、普通のメガネの上からかぶせて掛けてもちゃんと使えるなかなかしっかりした3Dメガネでした。

3Dを2時間ぐらい見続けたので、目は疲れましたが、3D映画もだいぶ作りなれてきたのか、なんでもかんでも3Dにするわけでもなく、なかなか良い感じで飛び出していました。これで面白さが大きく変わるわけでもないのですが、こういうアクションがウリの映画なら、たまには3Dも悪くないです。

そして吹き替えについて。

自分は昔は字幕派だったのですが、最近はすっかり吹き替え派になってしまい、洋画の場合、選べるものなら極力字幕ではなく、吹き替えで見るようにしています。

まずセリフの情報量が吹き替えのほうが多いこと、それから字幕を読まなくていいぶん、画面を集中して見ることができるのが大きいです。

ただ、一箇所だけ字幕だとギャグとして成立している部分が、吹き替えだとなんのことかわからないセリフを一箇所見つけてしまいましたが、まあ、逆もあるでしょうしある程度は仕方ないと割り切ったほうがいいでしょうね。

で、映画ですが、これがもうすごく面白かった。

特に序盤、重要な登場人物が一度に出てくる上に、敵味方が入り乱れたり、味方が敵に洗脳されて寝返ったりするので、誰がどういう立場で動いているのか予備知識無しで見た時は混乱してしまったのですが(しかもこの映画にでてくるキャラクターって一人で2つとか3つ呼び名を持っていたりするし)、ちゃんと登場人物が頭に入っていると、すごく手際よく、テンポも良くストーリーが進んでいるのがわかります。

なんもわからず見た一回目でもアクション映画として全然面白かったのですが、それぞれのヒーローのバックグラウンドを知ってから見ると、セリフや振る舞いの一つ一つがうまくキャラクターを動かしているなあと感心することしきりでした。

前半ではヒーロー同士仲がうまくいかず悪口を言い合うのですが、お互い相手のイタいところをうまくついているなあと感心したり、全然世界観の違うキャラクターたちをこういうふうに協力させるのかと、納得したり。

予備知識無しで見た一回目が8点だとすると、二回目は10点の出来でした。とにかく楽しかった。

以下、キャラクターごとの感想です。

キャプテン・アメリカ

一番正義の味方らしい、面白みのない熱血真面目ヒーローですが、その分、強さ的に他のヒーローと比べると、あまりたいしたことがないので、バランスがとれていました。

あまりこの人が強くて正面に出過ぎると、普通すぎるヒーロー映画になりかねないので、そこらへんのバランスはうまいなあと思いました。

アイアンマン

最初から最後まで一番美味しいところをもっていった、ヒーローの中のヒーローといった感じでした。

ハルクもそうですが、主人公が理系で、しかも力も強いヒーローって日本ではあまりないパターンのような気がします。日本にもこういうヒーローが増えれば若者の理科離れが止まるのではなかろうかと思ったりしました。

ハルク

たぶん、強さだけなら最強。変身前と変身後のギャップが一番大きいヒーローです。

個人的には彼が郊外からボロボロの原付で、異世界の敵が暴れまわって大混乱のニューヨークに単身駆けつける場面がツボでした。

ハルクが大ボスのロキをギッタギタのメッタメタにする場面は、2回見に行って2回とも映画館で笑いが起こった鉄板の名シーンでした。

個人的にはハルクがこの映画のヒーローで一番好きです。

ソー

アイアンマンに「シェイクスピアの劇か?」と突っ込まれるぐらい映画中で場違いなキャラクターですが、そんな彼をストーリーの中でギャグっぽく使うのが良い感じでした。

というか、ツッコミでもいれないと、真面目すぎて使いどころの難しい面白くないキャラですもんね。

ブラックウィドウ

この人はアイアンマン2にも登場したのですが、過去がほとんど明らかになっておらず、過去にこんなことがあった、あんなことがあったと、思わせぶりな伏線を大量にまき散らしたまま終わってしまいました。

この人、普通の人間のはずなのにえらく強いです。

ロシア出身のスパイで、しかもすごく強いという話作りに事欠かない魅力的なキャラクターですので、ホークアイとのブダペストでの過去の出来事あたりのエピソードを使っての新作を期待したいです。

ホークアイ

敵のボスであるロキにあっさりやられて洗脳されて物語をかき回す、というストーリー上重要な役回りをつとめます。

あまりこの人の人となりがよくわからなかったので、もう少し彼の過去を描いた別の映画を期待したいところですが、彼一人で一本映画を撮るのはキャラ的にきつそうなので、ブラックウィドウとセットで出してほしいところです。

以上、「これが映画か!」とうならされたみごとなエンターテイメント大作で、大満足でございました。

(関連リンク)

映画「アベンジャーズ」

映画「アベンジャーズ」のための予習と復習 映画 「アイアンマン」 「インクレディブル・ハルク」 「アイアンマン2」 「マイティ・ソー」 「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」

2012/09/22

映画「アベンジャーズ」のための予習と復習 映画 「アイアンマン」 「インクレディブル・ハルク」 「アイアンマン2」 「マイティ・ソー」 「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」

先月、アベンジャーズを見てきたのですが、おもしろかったので、登場するヒーローたちの元映画を復習しようと思い、全部見ました。

正しい順番は

「アイアンマン」
「インクレディブル・ハルク」
「アイアンマン2」
「マイティ・ソー」
「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」

なのですが、自分は適当に「マイティ・ソー」→「アイアンマン」→「アイアンマン2」→「インクレディブル・ハルク」→「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」と見ました。キャプテンアメリカは最後に見たほうが良いと思いますが、それ以外はそれほどきっちり順番を守らなくても大丈夫だと思います。

簡単に感想を。

「アイアンマン」


主人公のトニー・スタークが変身する前からなに不自由なく恵まれていてカッコイイというパターン。その分、性格はヒーローにしてはかなり俺様系です。変身するためのスーツを自作できるというのはちょっとうらやましいです。

トニー・スターク自身が派手なこともあって、なにかと派手で楽しい映画でした。

「インクレディブル・ハルク」


見る前は、あんまりおもしろくないんだろうなあと思っていたのですが、ヒーロー物だと思わなければ、意外によかったです。舞台がブラジルの貧民街だったので絵的に楽しめました。

主人公のブルース・バナーは内省的な学者で、変身後のハルクも肉弾戦しかできない地味なヒーローですので全編地味な映画です。

ストーリーもブルースが自分の特異体質に悩んだり、ハルクに変身後に周囲から迫害されて逃げまわるシーンが中心で、最後もハッピーエンドとは言いがたいものですので、ヒーロー物にしてはあまりスカッとせず、重い話になっています。個人的には彼の救いになる続編が見たいところです。

「アイアンマン2」


「アイアンマン」の続きのお話。「アベンジャーズ」につながる登場人物が出てくるので、これも見ておいたほうがいいでしょう。「アイアンマン」は「アベンジャーズ」を抜きにして、単体でも充分おもしろいシリーズだと思います。

「マイティ・ソー」


アベンジャーズのヒーロー達の中でも特に異色のソーの映画です。絶対おもしろくないだろうなあと思いながら見たのですが、まあ、いうほどつまらなくはありませんでした。

北欧神話の神々のお話が元になっていますので、そこらへんも合わせて楽しめるかどうかがこの映画のポイントかも知れません。

アベンジャーズのメインの敵とその世界観がここで出てきますので、予習にはかかせない一本といえましょう。

「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」


貧弱で正義感の強い男の子が、ちょっとした偶然がきっかけである日突然スーパーヒーローの体を手に入れて・・・、というヒーロー物の王道のようなお話です。

他の映画が概ね現代のお話であるのに対して、この映画だけ時代が第二次大戦中と少し古くて、アベンジャーズや他の映画の伏線がいろいろあるので、アベンジャーズを見る直前に見るのがいいでしょう。

キャプテン・アメリカってもっと頭の悪いブッシュのアメリカみたいな「オレが正義だ」を体現するマッチョなキャラクターだと思っていたのでしたが、そうじゃなかったとわかっただけでも収穫でした。

というわけで、今日は2回目のアベンジャーズを見に行ってくる予定です。特に前回見た時に寝てしまった前半部分を重点的に。

関連過去記事
映画「アベンジャーズ」

2012/09/17

「このブログについて」と「オススメ過去記事」のページを追加しました。

読者の皆様

いつも「わりとチャイナなブログ」を見ていただきまして、ありがとうございます。

最近このサイトを見に来られた人にも過去記事を読んでもらいやすくするために、カテゴリを10種類に整理して、このブログについてオススメ過去記事のページを追加しました。

昔から見ていただいている方も、最近見に来られた方も、今後ともご愛顧いただければ幸いです。

2012/09/15

中国歴史小説の定番 「小説十八史略」 陳舜臣

今年の4月頃から半年ぐらいかけて、ようやく陳舜臣「小説十八史略」を全巻読み終えました。

再読のはずだったのですが、読んだのが中学生のころだったので、内容をほとんど覚えておらず、初めて読んだような新鮮さで楽しめました。

題名の「十八史略」とは、元の曾先之によってまとめられた初学者向けの中国の歴史読本で、三皇五帝の伝説時代から南宋までの十八の正史を要約し、編年体で綴ったものなのですが、陳舜臣の「小説 十八史略」は扱う時代こそ原典と同じものの、内容は陳舜臣の完全なオリジナルで、伝説の時代から南宋の滅亡までを陳舜臣の独自解釈によって小説仕立てで描いたものです。

陳舜臣は「中国の歴史」という本も書いているのですが、「小説十八史略」の方が物語仕立てでとっつきやすいので、最初はこちらを読むのをオススメします。

もとが雑誌連載というのもあってか、最初から通して読む必要はなく、興味のある時代から読んでも問題ないような作りになっていますので、今回はどの巻にどこらへんの時代が描かれているかを紹介します。



まずは第一巻。神話から始まって、殷(商)、周、春秋、戦国とすすんで秦の始皇帝の中国統一までが一気にこの一巻で語られます。かなりハイペースです。

三国志を読んだ人ならご存知のように、中国の人はしばしば過去の出来事や人物をあげて物事を説明したり、考えたりするのですが、それらがこの巻に収められた時代のエピソードである確立はかなり高いので、この巻だけ読んでおいてもいいぐらい重要度の高い巻です(別に他の重要度が低いというわけでもないのですが)。

長い時代を一冊に凝縮してあるだけあって、「呉越同舟」「臥薪嘗胆」「鶏口となるも牛後となるなかれ」などなど、日本人にもお馴染みの故事成語や有名なエピソードの宝庫で、非常におもしろいです。



続いて第二巻。始皇帝の死から楚漢の戦い、前漢の成立、そして漢の武帝の即位あたりまでがこの巻です。年数で言うとわずか100年未満ですので、重要な歴史的事件の数は少ないです。

この巻の読みどころはなんといっても司馬遼太郎の小説でも有名な、項羽と劉邦による楚漢の戦いです。陳舜臣による「項羽と劉邦」もとてもおもしろいです。

これを読めば、劉邦の天下統一後の漢のごたごた(功臣の粛清、匈奴に敗北、劉邦の死後、彼の妻の呂后とその一族の専横など)もわかります。


第三巻。漢の武帝の続きから始まって、王莽の簒奪による前漢の滅亡、新の成立とその後の混乱期、光武帝による後漢の成立、そして小説「三国志演義」の幕開けである後漢末の黄巾の乱、董卓の台頭とその死ぐらいまでです。

この巻も年数にして100年もないスローペースです。わざわざこの本で三国志を読みたい人も少ないでしょうから、そのあたりはさらりと流してもよかったのではないかと思うのですが、一通り紹介されています(もちろん「三国志演義」ではなく、正史「三国志」ベースで)。

この巻の前半部は前漢、後漢の内部抗争が主ですので、退屈な巻というのが個人的な感想ですが、漢は中国史全体でかなり重要な位置を占める王朝なので、とばすわけにはいきません。


第四巻。呂布の最期あたりから始まって、魏晋南北朝時代(五胡十六国)、隋の天下統一までがこの巻です。この巻で一気にペースがあがり400年ぐらい時間が進みます。

前半は三国志が好きな人ならおなじみのお話ですが、これを読めば、晋の統一後の混乱期のグダグダがよくわかります。その抗争の激しさは、後漢末の混乱がかわいくみえてしまうぐらいです。

新しい人物があらわれては消えて、が繰り返されるので、ある程度予備知識がないと知らない固有名詞が次から次へと出てきて読んでいてしんどい巻ではあります。

描かれている年数は長いものの、ほとんどが戦乱の時代ですので、歴史的に重要なエピソードは少なめで、この時代を特に知りたいという人や三国志のその後に興味がある人向けです。


第五巻。隋の滅亡と唐の成立から始まって、中国史上唯一の女帝である則天武后の即位、そして日本人にもおなじみの玄宗皇帝と楊貴妃の時代、安史の乱あたりまでです。年数にして200年ちょっと。またすこしペースダウンしました。

唐は遣唐使などの関係で日本にとってもなじみが深く、言うまでもなく非常に重要な王朝なのですが、この巻は宮廷内闘争が中心で、ちょっと退屈な巻ではあります。



第六巻。最終巻です。唐末から五代十国を経て宋の成立、金の侵攻、南宋の成立、モンゴル帝国の台頭と南宋の滅亡まで。最後はハイペースで、年数にして500年ほど一気に進みます。

宋というのは中国の近世のはじまりとも言われていて、現在の中国の基礎となっている王朝ですので、現代中国を理解する上でとても重要な王朝なのですが、一般の日本人にとっては宋以後の中国は、史記で描かれた時代や三国志、隋、唐となどと比べるとなじみが薄いので、この巻だけ読んでそこらへんを補完するのも悪くないかなと思います。

長い時代がこの一冊に凝縮されていますし、ここらへんの時代を扱った代表的な作品というのも少ないので(「水滸伝」は歴史物語ではないし)、この巻だけ独立して読む価値のある一冊だと思います。

以上、各巻の簡単な紹介でした。個人的には一巻と六巻が特にオススメです。

言うまでもないことなのですが、(中だるみして退屈な部分があるのも事実ながら)、非常におもしろい小説ですので、読めば中国の歴史が好きになることうけあいです。

2012/09/13

最近見た試合の雑感 2012年9月

U-20女子ワールドカップ以外で最近見た試合の雑感です。

全てテレビにて観戦。8月のオリンピックに続いて、9月も国際試合が多くて大変でした。

9/6 キリンチャレンジカップ 日本 1-0 UAE

調整試合なので、勝ち負けや内容をあまりどうこういうのは意味がないと思っているのですが、若手主体のUAEがなかなかいいサッカーをしていると思いました。

日本のヨーロッパ組があまり調子がよくなかったのもあったのでしょうが、この後のイラクといい、中東も昔のようなロングボールを放り込んでカウンター主体のサッカーから脱皮をはかっているのがわかり、今後も侮れないと感じました。

ハーフナー・マイクが久しぶりに得点をとったのもよかったです。良い調整になったのではないでしょうか。でも、せっかくこんなデカイのが前にいるのに、あまりハーフナー・マイクの頭めがけて放り込むプレイが少ないのがもったいないと思いました。

9/9 なでしこカップ決勝 INAC神戸レオネッサ 2-3 日テレ・ベレーザ

大宮でやっていたので見に行こうと思えば行けたのですが、前日にU-20女子ワールドカップの試合を二試合見た後だったのでさすがに面倒くさくなって、自宅にてニコ生で観戦しました。

わざわざ行かなかった理由の一つにどうせINACがボロ勝ちするからおもしろくないと思ったというのがあったのですが、意外にもベレーザが先制して、白熱した試合のすえなんとベレーザが勝ってしまいました。2-3でゴールがたくさん見られて会場のお客さんも楽しめたのではないでしょうか。

大儀見の妹の永里が2得点1アシストの大爆発。守備に定評のあるベレーザは、阪口がいなかったものの、岩清水を中心にしっかり守りきりました。INACは川澄や澤が終盤、決定機を何度か作ったものの、及ばず。

両チーム1点ずつぐらい、守備陣のパスミスをあっさり奪われてそのまま得点(失点)というなでしこジャパンを見ているとよくあるパターンでの得点シーンがあったので、ここらへんが女子サッカー界全体での課題かなという気がしました。

これでINACの公式戦無敗記録が43でストップ。よりによってカップ戦決勝で負けてしまったのはINACにとっては痛恨だったかもしれませんが、INACの一強ではリーグがあまりにもおもしろくないので、古豪復活は歓迎したいところです。

9/11 ワールドカップアジア最終予選 日本 1-0 イラク

正直、UAEよりも楽勝だと思っていました。監督がジーコだから。

そしたら、ジーコが主力を温存して若手を起用したり、今時珍しいマンマークで本田、遠藤、長谷部と要になる選手を抑えにかかったりと、まるで漫画のようなわかりやすい戦術を披露して、しかもそれが結構はまって、予想外に危ないシーンもいくつかつくられたりと、ずいぶん楽しませてもらいました。

選手のレベルが違いすぎるので、負ける気はしなかったものの、ひょっとしたら引き分けにされるかも?ぐらいの緊張感があって楽しめました。個人的にジーコの監督としての評価があがった一戦でした。

香川が出られなかったのは残念ですが、清武がいい動きを見せて完全に代表に定着していたのでよかったです。前田の得点はすばらしかった。完全に日本の1トップのファーストチョイスですね。

以上。そんな感じです。

2012/09/12

U-20女子ワールドカップ ジャパン 2012 決勝トーナメント観戦

なんといっても、この大会は田中陽子につきるといっても過言ではありませんでした。

9/8に無事閉幕した「U-20女子ワールドカップ ジャパン 2012」、いわゆる「ヤングなでしこ」の決勝トーナメントの雑感です。

結局、国立競技場で行なわれた準々決勝、準決勝、決勝と全て見に行ってしまいました。

ドイツ戦は残念の一言でしたが、それ以外の試合はどれも見所が多く、面白い試合ばかりでとても楽しめました。

観客も試合を重ねるごとに増え続け、視聴率も上々だったようで、なによりでした。

8/30 準々決勝 日本 3-1 韓国 

田中陽子はなんというか、キャプテン翼が実在したらこんな感じなのかなあという感じでしたね。ずっとこの選手だけ見ていても楽しかったです。セレッソがJ2にいたときの香川もこんな感じでした。

でも、この子、近くでみてもなんか華奢だから上のカテゴリーへいってもちゃんと通用するのかどうかちょっと心配です(そういえば、香川がJ1に上がった当初も、ドイツに行った当初もおんなじ心配したけど、いまやマンUの中心選手だ)。

通用したらそれこそ澤や宮間以上になっても不思議じゃないので今後に期待したいです。

9/4 準決勝 日本 0-3 ドイツ 

あまりにもひどいやられっぷりだったので、家に帰って録画をチェックしてもう一度失点シーンを見なおしてみたんですが、3失点とも、ドイツの攻撃がすごかったというよりも、守備がまずすぎでしたね。普通の守備をしていたら余裕で防げたはず。

実力的には明らかにドイツが上だったので、負けたのは仕方ないですが、格上相手ならそれなりにもうちょっと戦いようがあったと思います。試合開始前の客席の異様な盛り上がりに冷水を浴びせられたような、なんとも残念な試合でした。

9/8 3位決定戦 日本 2-1 ナイジェリア

開催国として見に来てくれたお客さんのためにもぜひ勝って終わりたかったこの一戦、戦前は正直楽勝かとおもっていたのですが、ナイジェリアも意外にしぶとく、最後までハラハラしながら見ることができた好ゲームでした。

田中陽子の先制点は、この大会通じて印象的なゴールを決め続けてきた田中の総決算のような素晴らしいゴールでした。


3位 おめでとう

負けても陽気なナイジェリアサポーターは、
帰りも踊りながら会場を練り歩いていました。

3位決定戦と決勝戦の間にクロージングセレモニーが行なわれ、澤や宮間、そしてちゃっかり丸山など、なでしこの面々や佐々木則夫監督が登場してあいさつしていました。

そして大会のテーマソングを歌っている乃木坂46が会場に現れ、テーマソングを歌って踊ってくれました。その時の会場全体のなんともいえない空気感は筆舌に尽くし難いものがありました。


私はメインスタンドで観戦していたので気づきませんでしたが、その時、バックスタンドで踊っているファンもいた模様です。メンタル強すぎです。

9/8 決勝 アメリカ 1-0 ドイツ

戦前の予想はドイツの圧勝だったのですが、意外や意外、アメリカも強くて、超ハイレベルの息づまる熱戦になりました。特に前半の緊張感はすごかったです。そしてアメリカが前半終了間際にまさかの先制点。これで試合はさらにおもしろくなりそうだと思ったのですが。

後半になってドイツの勢いが落ちてしまい、時間が立つにつれてアメリカのペースで試合が進むようになり、ドイツの反撃も実らず、そのまま試合終了。

そうはいっても、どちらも90分間死力を尽くした決勝にふさわしい面白い試合になりました。

テレビでよく見る表彰式の紙吹雪噴火です。
U-20の大会でもやってくれるとは思いませんでした。
花火もあがりました。

決勝戦を見て、残念ながら日本の3位というのは極めて妥当な順位だと思いましたが、今回活躍したU-20の選手たちが将来、一人でも多く、フル代表で活躍する日を楽しみにしたいと思います。

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U-20女子ワールドカップ ジャパン 2012 予選リーグ観戦