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2014/11/29
井波律子「反逆と反骨の精神 三国時代―南北朝 (中国人物伝 第II巻) 」
井波律子「反逆と反骨の精神 三国時代―南北朝 (中国人物伝 第II巻) 」を読みました。
この「中国人物伝」というシリーズは、井波律子の過去の様々な著作から、出版社をまたいで人物伝を抜き出して、時系列に並べ替えたオムニバス版で、これを読めば時代と人物が同時にわかるというなかなかいい企画の本です。
2014/11/28
映画「西遊記~はじまりのはじまり~」 期待はずれのコメディ西遊記
公開中の映画「西遊記~はじまりのはじまり~」を吹き替え版で見ました。
今さら「西遊記」みたいなメジャーな題材の映画を作るのは、真面目にやるにしろギャグにするにしろ非常にハードルが高いと思うのですが、「少林サッカー」がとても面白かったのと、中国で大ヒット、鳥山明も「銀河系最強」と絶賛するなど前評判が非常に高かったのとで、期待して観ました。
率直に言って期待はずれでした。
監督は周星馳(チャウ・シンチー)。「少林サッカー」でお馴染みの香港の映画監督です。
今さら「西遊記」みたいなメジャーな題材の映画を作るのは、真面目にやるにしろギャグにするにしろ非常にハードルが高いと思うのですが、「少林サッカー」がとても面白かったのと、中国で大ヒット、鳥山明も「銀河系最強」と絶賛するなど前評判が非常に高かったのとで、期待して観ました。
率直に言って期待はずれでした。
2014/11/16
前衛絵画は金になる 西岡文彦「ピカソは本当に偉いのか?」 新潮新書
200ページ弱の新書で、いかにも内容が薄そうなタイトルですが、案に相違して非常に面白かったです。
アートに興味のない人なら誰しもが一度は疑問に思うであろう「ピカソのあの変な絵がなんであんなに評価されるの?」「馬鹿みたいに高額なのはどうして?」といった疑問にこの本は、ピカソの生涯と、現代美術史を通してわかりやすく答えてくれます。
2014/11/15
2014/11/10
アベンジャーズ次回作の予習 映画「アイアンマン3」「マイティー・ソー ダーク・ワールド」「キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー」
ちょっと気が早いかもしれませんが、来年公開予定のアベンジャーズの続編、「アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン」の予告編も公開されましたので、予習のため「アベンジャーズ」以後の物語を3本見ました。
順番は
「アベンジャーズ」の後に
「アイアンマン3」
「マイティー・ソー:ダーク・ワールド」
「キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー」
となっていますが、この3作は時系列がつながっているわけではないので、一応、どの順番から見ても大丈夫です。しいていえばキャプテン・アメリカを最後に見たほうがエイジオブウルトロンにスムーズに入っていけるかと思われます。
「アベンジャーズ」の後日譚ということで、3作とも作中に少しこの映画のストーリーについて言及されますが、見ていない人は、これらの主人公が少し前にニューヨークで宇宙人相手に大暴れした、ということだけおさえておけばOK。
2014/11/08
2014/11/07
漫画 藤巻 忠俊「黒子のバスケ」 29 巻 (ジャンプコミックス)
藤巻 忠俊「黒子のバスケ」29 巻を読みました。
次巻で完結ということで、いよいよ物語は決勝戦の大詰めを迎えているのですが、残念ながら漫画としての面白さのピークは、数巻前ですでに終わってしまっていて、風呂敷をたたむためにあっぷあっぷで結末へ向かっているという印象です。
こういう漫画の常として、敵は試合ごとにだんだん強くなっていくので、しかたのないことだとも思うのですが、決勝の相手チームのエース、いわゆるラスボスが万能過ぎて、ちょっとつまらないんですよね。なんでもできる上に予知能力まであって、しかも能力を使うための制限も今のところ特にない。ある程度長所と短所のある敵のほうがどうやって戦うのかこちらもいろいろ考えながら読めて楽しいのですが、ここまで完璧だとちょっと。
それから、たまたまこの巻は主人公である黒子が終わりの方を除いてほとんどでてこないので、そこらへんも残念でした。
それから、たまたまこの巻は主人公である黒子が終わりの方を除いてほとんどでてこないので、そこらへんも残念でした。
ただ、そうはいっても、次巻で完結ということで、ジャンプ連載作品なのに無理やり話を引き伸ばさずに終わるのは、好印象です。
2014/11/06
因果はめぐる水車 映画「本陣殺人事件」 高林陽一監督
映画「本陣殺人事件」高林陽一監督
DVDにて高林陽一監督の映画「本陣殺人事件」を見ました。
もちろん、原作は横溝正史。金田一耕助役が中尾彬。
横溝正史「金田一耕助ファイル2 本陣殺人事件」角川文庫 [Kindle版]
(いろいろ版はあるのですが、やっぱり角川文庫のこの表紙ですね)
横溝正史ブーム以前、1975年の映画ですので、「犬神家の一族」や「八つ墓村」のような豪華さはなく、低予算でこじんまり作りこんだといった印象の映画です。
残念ながら殺人事件は一回しかおこらず、多くの視聴者が横溝作品に期待しているであろう「山狩り」も「たたり」も「逆さ吊りの死体」も出てこないので、物語的には少々地味なのですが(せいぜい三本指の男と、金田一もの定番の頭の少し残念な若い女性が出てくるぐらい)、妖しく美しい画面と、音響や演出に凝った芸術性の高い映画になっていて、エンタメ性抜群で良くも悪くもケレン味たっぷりにおどろおどろしい側面を押し出した「犬神家の一族」や「八つ墓村」とはひと味違った作品になっています。
2014/11/05
中川 右介「角川映画 1976‐1986 日本を変えた10年」 角川マガジンズ
中川 右介「角川映画 1976‐1986 日本を変えた10年」 角川マガジンズ
kindleでセールの際に購入。
ちょっとおもしろそうだな、ぐらいの気持ちで買ったのですが、期待をはるかに超えてめちゃくちゃおもしろかったです。
角川映画には、ミステリを原作にしたものも数多く、横溝正史、森村誠一、赤川次郎などのミステリ作家との関係は切っても切れないものがあるので、映画ファン、角川映画ファンのみならず、ミステリファンにもオススメです。
また、当時をリアルタイムで知らない自分にとっては、どんな作家、俳優が、どんなふうに出てきて世間に受け入れられたのかといったところの空気感など、非常に興味深かったです。
そして、この本の主役である角川春樹という人物のすごさ。人物伝としてのおもしろさ。
一粒で二度も三度もおいしい一冊で、これのおかげで今後、見たい映画、読みたい本がたくさん増えてしまいました。
2014/11/03
漫画 横山光輝「殷周伝説」全22巻
最近読んだ漫画。横山光輝「殷周伝説」全22巻。
横山光輝の遺作であり、題名の通り、古代中国の殷(商)王朝末期から周が興るまでを描き、殷の紂王(ちゅうおう)や妲己(だっき)が敵役、太公望が主人公で活躍する「封神演義」でもお馴染みのお話で、昔ジャンプで連載していた藤崎竜の「封神演義」よりこちらの方が連載は先だったみたいです。ちなみにこちらの太公望は、ちゃんとおじいちゃんです。
この「殷周伝説」は、ある程度「史記」などの史実を元に「封神演義」の要素も加えて横山光輝流にこの時代をアレンジしているので、「封神演義」ほどファンタジー全開ではなく、ある程度歴史的事実に忠実ではあるのですが、そうはいっても古代の話ということもあって、仙人やら超能力者やら、妖術やらがたくさん出てきます。
読んだ感想としては、それほど期待していなかったわりに、思ったよりはおもしろかった、という感じです。まあまあかな。でも、なんだかんだいって、さすが横山先生、読ませてくれます。