俗にいう無印kindleで、今発売されている3種類の中で一番安いやつです。
それまで初代ペーパーホワイト(2012年発売)を使っていたのですが、kindle本体のソフトウェアアップデートに伴い、処理速度がだんだん遅くなってきて、漫画はページをめくるたびに数秒タイムラグが発生して頻繁にフリーズ(!)、活字本のテキストですら、1ページめくるごとに1秒ほど待たないといけないぐらいのラグができてしまい、とても使い物にならなかったので、これは潮時と、買い替えを決意しました。
そんなに複雑なハードでもないので5年ぐらいは使えるだろうと思っていたのですが、まさかソフトウェアのアップデートでだんだん買った時よりも性能が落ちていってしまうとは思いませんでした。
買い替えの候補としては、現在、無印kindle、kindle paperwhite(2013)、最上位機種の kindle voyageと3種類あり、普通に考えれば、今までペーパーホワイトを使っていたのですから、同ランクのペーパーホワイトか、上位機種のvoyageの二択かなと思っていたのですが、最近新発売した端末が「白い」のに魅力を感じたのと、よくよく考えてみると、メインで読むのは活字本で、絵が細かい漫画やイラストは、タブレットでkindleのアプリをつかって読めばいいので、画面の解像度はそこまで重要ではなくて、むしろ処理速度さえ上がっていれば、他は妥協しても良いと思い、読書専用端末にあまりお金を使うのに納得いかないものがあったので、試しに一番安いものを選んでみました。
実際に実機を使ってみての感想ですが、今まで使っていた端末のワンランク下の機種にしたにもかかわらず、おおむね満足でした。
ただし、安いだけあって、外見はとにかく安っぽいです。
見た目プラスチック感全開で、大きさ、厚みなどサイズもペーパーホワイトと比べるとやや大きくなっているし、ペーパーホワイトの方は裏面がマット加工で持っていて滑りにくいように工夫されていたのに、この無印は、裏面もプラスチックツルツルで、うっかり滑って落としてしまいそうになります。
そのへん、ちょっと残念な感じですが、その分あまりキズや汚れなどを気にせずカバーなしで気兼ねなく使えそうです。
肝心の反応速度ですが、文字を選択してハイライトをつけるような繊細なタッチはまだまだタブレットに比べると物足りないのですが、単純に「ページの切り替え」だけで見れば、反応は必要十分な速度です。
漫画もさすがに10ページ以上先を読もうと一気にめくると、処理が遅くなってしまいますが、普通に一ページずつ読みながらページをめくる分には問題ありません。
一応、スペック上はペーパーホワイトよりも画面の解像度が低いのですが、活字などは、他機種と比べて見なければほとんど分からないレベルで、文字がつぶれて読めないようなこともありません。
漫画は作品によっては、厳しいと感じるものもあるのかもしれませんが、私はそれほど気にならなかったので、問題なしです。
もし高解像度の綺麗なモニタで読んだ方がいい作品があったら、その時はタブレットで読むというわりきりも必要でしょう。
それからもう一つ、この無印kindleは、ペーパーホワイトと比べて明らかに劣っている点が一つあり、無印にはフロントライトがついていません。
つまり、ペーパーホワイトのようにライトを使って暗いところでは読むことができないのです。
これも、人によるのでしょうが、私は普段、暗いところで本を読むというシチュエーションがなかったので、あまり問題になりませんでした。
余談ですが、電子インクを使う読書専用端末の方が、スマホやタブレット、kindle fireなどにkindleアプリを入れて読むのと比べて優れているのことの一つに、外で日光の下でも画面が反射せずにちゃんと読めるというのがあります。
これが、外出先で読むとき、意外に重要だったりします。
後は、抜群のバッテリーのもちと、紙の本と同じ程度に活字を読んでいても目が疲れないというところが専用端末の強みですね。
というわけで、私のように初代ペーパーホワイトを買って、そろそろ買い替えを検討している人は、一番安い無印のを買っても、そこまでグレードダウンした感じはなく、反応速度に関しては、むしろ大幅な性能アップを感じられますので、フロントライトの有無で妥協できるなら、無印kindleは、十分オススメできます。
もちろん、より高性能なペーパーホワイトやvoyageを買う方がベターなのは言うまでもないので、読書端末にどこまでお金をかけるのか、財布と相談して決めるといいと思います。