タイトルと主演女優だけで出オチみたいな映画ですが、一応、こんなストーリーです。
突如、三角諸島に飛来した謎の隕石から宇宙怪獣ベムラスが出現!場所が場所だけに日本政府も中国政府も手を出せないでいるなか、ベムラスは日本本土に上陸して某発電所に居座り、使用済み核燃料を食べはじめた。 一方、地球防衛軍JAPのダン隊員はベムラスへの攻撃命令が下りないことに地団駄を踏んでいた。3年前、彼女は愛する婚約者をベムラスに殺されていたのだ。彼女はJAPに入り、エース・パイロットとして腕を磨きながら復讐の機会をうかがっていた。 ところが自らの感情とはうらはらに、怪獣を攻撃するたびになぜか彼女は気持ち良くなってしまう。自己の衝動に抗いながらも怪獣に立ち向かうダンはこの危機を救うことができるのか....。(角川シネマ新宿の作品紹介より抜粋)
監督は河崎実。あの「日本以外全部沈没」の監督です。
私は昔、「日本以外全部沈没」も見に行ったのですが、そのあんまりにもあんまりな内容に衝撃を受け、印象に残ったので、この映画も是非、劇場で見ようと思いました。
で、内容ですが、予告編を見て、即、これはぜひ見たい!と思った人なら満足できると思います。もちろん私も大満足でした。本当にバカバカしい映画です。
逆に「もし、おもしろいんなら、行くけれど・・・」ぐらいの人は別にわざわざ見に行かなくてもいいと思います。それぐらいの映画です。
最初に言いましたように出オチの映画ですので、ちょっとそれを超える衝撃とか、感動とかは難しいですし、ギャグ映画としても、コメディ映画史に残る名作、というレベルではなく、どちらかというと後々まで一部の好事家に苦笑されながらしぶとく生き残るようなタイプの映画だと思います。「よくぞこんなくだらないものを作りきった!」と褒めてあげたい。
他にこの映画で特筆すべきところがあるとすれば、「日本以外全部沈没」と同様に、中韓やアメリカと日本の政治問題についても(非常にしょーもないレベルではありますが)、ギャグにしているところです。
どうしてもこの手の問題というのはデリケートなところがありますので、娯楽作品だとなおさら、腫れ物に触るように、あるいは触れないようにしているのが普通なのですが、本来、そういう緊張感のあるものにこそ、笑いという緩和剤が活きるのであって、ここは中国でも北朝鮮でもなく、日本なのですから、あえてこういう微妙な問題をとりあげ、客観視して、笑いに変える作品を見せつけてやるのが先進国の余裕ってもんではないでしょうか(日本も最近、余裕のない人が増えているように思いますが)。
そういう意味で、毎回果敢にこの分野に挑戦する監督には、惜しみない賛辞を送りたいと思います。
石原元都知事のモノマネ芸人さんもなかなかのものでしたので(さすがに中国のことは「シナ」ではなく、「チャイナ」と言わせていましたが)、この映画は是非、中国の人にも見てもらいたいですね。中国人にだってこういうのを面白がる人はたくさんいるはずですから。
都内でここ一館しかやっていないのは残念ですが、まあ、それぐらいがちょうどいいかな、という映画です。
短い映画ですので、職場や家が新宿に近いひとなら、仕事帰りにちょっと寄って気軽に見て帰るっていうのでもいいのではないでしょうか。
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