2012/04/06

今期のNHK教育の語学講座は「ロシア語」を推す

4月から始まったNHK教育の英語以外の外国語のテレビ講座を中国語、ハングル、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、ロシア語と一通り見ました(アラビア語はうっかり見逃してしまいました)。

そんなやつはあまりいないと思うのですが、もし語学を勉強するつもりはないけれど、娯楽として語学番組をなにか見ようと思っている人がいましたら、ロシア語講座はいかがでしょうか?

というのは、今回の英語以外の外国語講座の中でロシア語が一番面白そうだったからです。どこらへんがおもしろそうなのか、ちょっと紹介してみましょう。

講座の第一回のタイトルが「シベリアへようこそ」です。なんの罰ゲームでしょうか。日本人ならシベリアといえば強制収容所がまず頭に浮かびます。

実は今年のロシア語講座では舞台がウラジオストク、ハバロフスク、ヤクーツク、イルクーツクというシベリアの4地域なんです。この4都市の場所がぱっとわかる程のロシア通はなかなかいないのではないでしょうか?

ロシアといえば歴史にしろ文化にしろ、あるいは小説や戯曲の舞台にしろ紹介されるのはたいていモスクワやサンクトペテルブルクなど、西側のヨーロッパよりの都市で、なかなかウラル山脈より東のシベリア地域の人々の暮らしや習慣などを知る機会がありません。

語学番組とはいえここに焦点をあてて紹介してくれるというのは、なかなか貴重で興味をそそります。

それ以外にもロシア語講座は魅力がいろいろあります。

例えば他の語学講座なら例外なく生徒役の日本人がいるのですが、ロシア語だけはなぜかいません。ロシア人二人と先生役の日本人一人の三人だけです。他の言語より予算が少ないからなのか、単に不人気言語のため生徒役のなりてがいなかったのか定かではありませんが、たぶん両方でしょう。

しかもそのロシア人の二人が他の講座の外国人と比べると日本語もたどたどしくて、立ち居振る舞いもテレビ慣れしていないのかすごく素人くさいんです(自己紹介でどちらも日系企業に勤めていますと言っていたので、ほうぼう探してようやく見つけた一般人なのかな?と勝手に邪推してしまいます)。

そのために他の語学番組と比べてずいぶん空気感が違います。なんかゆるいんです。

発音を覚えるためのコーナーのコーナー名が「ジーマといっしょにサバイバル単語」というのもすごい。

これをがんばれば「気づいたらロシアでサバイバルする力がついている」講座らしいんですが、ロシアでサバイバルってリアルで怖すぎです。

そしてこの回では番組の終盤にロシア人歌手によるロシアの歌の熱唱。語学番組だと思わなければ、実にいい企画です。私はロシア語の歌を聞くのがかなり好きなので、大満足です。

というわけですので、もし今期勉強するつもりもないのにどの語学番組を見ようか迷っているという奇特な方がおられましたら、今期はロシア語講座をお勧めします。

0 件のコメント:

コメントを投稿