新宿武蔵野館で、映画「鑑定士と顔のない依頼人」を見ました。
主人公の美術鑑定士が、姿を見せない謎の依頼人から鑑定依頼を受けて・・・というお話で、テーマが美術鑑定士だし、明らかにミステリっぽいし、監督があの「ニュー・シネマ・パラダイス」の人だということで、これはかなりおもしろそう!と思って見に行ったのですが・・・。
結論から言うと、今ひとつ。
ここから先は、少しネタバレで感想を。
宣伝文句に「極上のミステリー」とある時点で、こちらとしてもそれなりのものを期待しながら見るわけですが、先にそれを強調されていたこともあって、最初から怪しいことだらけ、ご都合主義だらけで、どうも納得いかない。どう考えてもこのままいくわけがないと思いながら見てしまうわけです。
で、最後に衝撃の真相が明かされるわけですが、その仕掛けというのが、ものすごい手間暇かけているわりに、ずさんな計画で、たまたま全てうまくいったから良かったものの、なにか一つでも予定通りいかないと、全てダメになってしまうようなたぐいのものなので、どうも釈然としません。
だいたい、依頼人の女性が10年以上外に出ていないという設定のわりに、見た目も性格も普通過ぎで、その時点で疑わしく思っても不思議ではないと思うのですが・・・。
謎の部分も、もっと絵画や贋作がらみのものなのかと思っていたのですが、それはあくまで道具だてに過ぎず、美術ミステリー、というほどのものでもありませんでした。
「ニュー・シネマ・パラダイス」の監督の作品にもかかわらず、それほど話題になっているようにも思えず、上映している映画館も少ないのはどうしてだろう、と疑問だったのですが、まあ、そのぐらいの作品だなあという感想です。
映像や音楽はいいのでそれなりに楽しめますが、期待値が高かっただけにがっかりでした。
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