万人にオススメできるたぐいの本ではないのですが、この本、結構いいです。気に入っています。
題名の通り、フランス語のスペルが読める(発音できる)ようになるための訓練に特化している本です。ですので、文法はもちろん、基本の挨拶すら、この本からは学べません。
誤解のないように言っておくと、私は今さらフランス語を話せるようになりたいとか、マスターしたいなどという、だいそれたことは全然考えていません。
ではどうしてこんな本を買ったかというと、実は昔から、どうやって読むのかよくわからないフランス語のスペルを、少しでも読めるようになりたい、そして、独特でなんとなくかっこいい響きのフランス語を、少しでも発音できるようになりたいと思っていたのです。
ですので、この本を偶然書店で見つけた時、すぐに「これだ!」と思いました。よくぞこんなピンポイントなニーズを満たしてくれる本を出してくれたものです。
この本に出てくる単語は、ほとんどが「日本語で発音も意味も知っている」フランス語の単語ですので、普通のフランス語入門書と比べて、綴りと発音を効率よく学べるのです。
例をあげると「レストラン」「クロワッサン」「グラタン」「コンクール」「ヴァカンス」「デッサン」「シャンソン」などなど。
外国語を学ぶ時になにが苦痛って、単語を覚える時「意味」「発音」「綴り」、そして言語によっては「文字」を同時に覚えないといけないことです。
しかしこの本に出てくる単語であれば、少なくとも「意味」と「(だいたいの)発音」そして「(フランス語の文字は基本アルファベットですので)文字」は既知のものが中心ですので、学習者は「綴り」と「正しい発音」に集中して学習すればいいわけです。
まあ、この手の「〜日間でできる」的入門書にはよくあることですが、後ろにいくほど一日あたりの内容が濃くなっていきますし、だんだんフランス語独自の単語もでてきますので、10日間で読めるようになるとまではなかなかいかなかったのですが、2〜3日目あたりですでに自分の目標である「なんとなくわかる」ぐらいにはなれました。
この先、さらに一歩進んで本格的にフランス語の学習を進めるのかどうかは、ちょっとまだ決めかねているのですが、少なくともこれでフランス語で綴られたフランス人の名前やフランスの地名もなんとなく読めるようになったので、結構満足しています。
ですので、私のように「フランス語を読み方だけ、あまり時間をかけずに知りたい」というずぼらものや、逆にものすごく真剣にフランス語をやりたいのでまず綴りと発音をおさえておきたい、という人に、この本はいいのではないでしょうか。
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