中身が豪華でびっくりしました。
ちょっと前になるんですが、映画「聖闘士星矢 LEGEND of SANCTUARY」見てきました。
あの世界的に人気の聖闘士星矢を、普通のアニメではなく、CGアニメにするという意欲的な作品です。
予告編を見てこれは見なければ!と思ったのですが、その勘は間違いではありませんでした。
結論から言うと、期待通り、かなりおもしろかったです。いろんな意味で。
タイトルの通り、原作で一番人気がある十二宮編のエピソードを、強引に一作につめこんでいるので、原作やアニメ未見の人にはなにがなにやら、という風になってしまっているのは確かなのですが、聖闘士星矢を知らない人がこの映画を見ることは考えにくいので、問題ないでしょう。
もっと小さな一つのエピソードを丁寧に描いて、作品全体としての完成度がもっと高いものを作るという方法もあったとは思うのですが、ますます通好みになってしまい、商業的に厳しそうなので、今回の方針はやむ得ないと思います。もし今回の映画が好評なら、スピンオフとして、そういうのを作るのはありだと思います。
原作にちゃんと沿って、妙に忠実な部分と、どうせ映画の尺で原作通り描くのはムリだから、思いきって変えちゃえっていう部分との、取捨選択が適切とまではいいませんが、なかなかがんばっていると思います。
前々から日本の漫画やアニメ原作の実写化作品の貧弱さに物足りなさを感じていた私としては、これを見て、日本でマーヴル映画やバットマンみたいな金のかかった凝ったものを作るのが無理なら、こっち方向に行くのが一つの正解だと思いました。
もうね、デスマスクのいじり方とか、最高ですよ。これは是非、見て欲しい。製作者に愛されているなあ。
スコーピオンのミロが、原作ではかっこいいけれどイマイチキャラが薄いから、この映画ではどうするんだろうと思ったら、思いきって女キャラにしちゃってるのもなかなかうまいなあと思ったし。
シャカは本来かなりいじりがいのある良いキャラなのに、この映画ではあまり目立たなくて残念でしたが、時間の制限があるなか、12人も出さないといけないので、仕方ないでしょうね。
あとはなんといってもアフロディーテのぞんざいな扱いが必見です。注意しておかないと見逃してしまいそうになります(笑)
作品そのものがネタみたいなものなので、ネタバレしちゃいますが、最後にサガが巨大化してサンクチュアリを破壊しまくります。
これには笑いました。いくらなんでもそこまでやるとは(もちろん、原作では巨大化なんてしません)。
不満は辰巳に髪が生えていたのと、予告編では使われていたのに本編ではペガサス幻想がBGMに使われていないこと。映画「ガッチャマン」でもそうでしたが、エンタメなんだから、いくら安直でベタでも客が望んでいるものはちゃんと出すべきだと思います(作り手がそれを使うのを嫌がる気持ちはわかるけれど、それでも使うべき)。これがあるのとないのとでは、見た後の満足感が3割ぐらいは変わってくるだけにここは残念でした。
というわけで、黄金聖闘士大好きっ子には是非見て欲しい、楽しい映画です。
ただし、「ここが原作と違う!!!」とか目くじら立てるような真面目な人は、見ないほうが精神衛生上いいかもしれません、と付け加えておきます。
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