前回の続きです。
東京都現代美術館 「館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」の展示物の簡単な感想を展示順に。
「人造 原点Ⅰ」
まず最初の展示です。ここでは「モスラ」に出てくる東京タワーを皮切りに、ほとんど見たことも聞いたこともないような昔(1960年代、70年代)の特撮作品の、作中で使われていたマシンのミニチュアなどが展示してありました。
他にも有名なところでいうと「日本沈没」や「マグマ大使」などもありました。
ミニチュアといっても、結構大きなものも多く、その精巧さに関心させられました。模型だけでなく、作品内で使われた「劇中新聞」もあったのですが、作中でほんの一瞬しか映らないものであるにもかかわらず、広告欄やコラム欄、記事などもきちんと作られているのがわかっておもしろかったです。
メカゴジラ2のスーツも飾ってあったのですが、人が入るだけあって、自分のイメージより太り気味の体型だったのが印象的でした。
「超人 原点Ⅱ」
続いてお待ちかねのウルトラマンシリーズ関連と、1960年代、70年代の特撮ヒーロー関連の展示がありました。
ウルトラマンシリーズの展示のメインはウルトラマンや怪獣ではなくて、科特隊の乗る戦闘機やロケットなどのメカが中心です。
特撮ヒーロー関連は、自分が生まれる前のものばかりですので、リアルタイムで見たものはおろか、再放送ですら見たこともないようなものが多かったのですが、快傑ライオン丸のマスクにはショックを受けました。まさか本当にただのライオンのマスクだったとは。
その他、音声ガイドでは、特撮ヒーローのマスクの一つ一つを丁寧に解説してくれたおかげで、別に知りたくもなかった「スペクトルマン」や「シルバー仮面」などの無駄な知識がずいぶん増えました。
「力」
このコーナーでは平成「ガメラ」シリーズや映画「日本沈没」(2006)で使われた建物のミニチュアが展示されていました。
時代が比較的新しいこともあって、綺麗な状態で保存されているのですが、破壊された国会議事堂のミニチュアの迫力はすごいの一言でした。
近くまで寄っていって見ると、その凄さがなおのことわかります。「ガメラ」で使われた古い日本家屋のミニチュアも小物の一つ一つまで非常に凝っていて楽しめます。
スタジオジブリ最新特撮短編映画「巨神兵東京に現わる」
ここで展示はいったん終わって、一般客にとってはメインといっても過言ではない(笑)、短編映画のコーナーになります。
映画自体は10分あるかないかのショートフィルムですが、この博物館のコンセプトにあわせてCG(コンピューターグラフィックス)を一切使っていません。
東京都内を暴れまくる巨神兵の映像表現を見ると、全て特撮で、CG無しとはにわかに信じられません。
「軌跡」
個人的にはこのコーナーが今回一番楽しかったです。「巨神兵東京に現わる」はどのようにして作られたのか、という絵コンテなどの資料やメイキング映像、実際に使われた模型などが展示してあるのですが、この数分の短編映画にどれだけ途方も無い労力と工夫がつまっているのかがよくわかります。
ビルが壊れるのも、建物の一部が熱線で溶けてしまうのも、きのこ雲がもくもくと上がっていくのも全て人力の職人技によるものなのですが、皮肉なことにその技術があまりにもすばらしいがゆえに、できあがった映像を見るとただのCGと区別がつかないんですね。
当然、似たような映像でしたらCGの方が手間もコストもかからないのですから、特撮技術が衰退していくのもむべなるかなという感じです。
「特殊美術係倉庫」「人造 原点Ⅰ」
まず最初の展示です。ここでは「モスラ」に出てくる東京タワーを皮切りに、ほとんど見たことも聞いたこともないような昔(1960年代、70年代)の特撮作品の、作中で使われていたマシンのミニチュアなどが展示してありました。
他にも有名なところでいうと「日本沈没」や「マグマ大使」などもありました。
ミニチュアといっても、結構大きなものも多く、その精巧さに関心させられました。模型だけでなく、作品内で使われた「劇中新聞」もあったのですが、作中でほんの一瞬しか映らないものであるにもかかわらず、広告欄やコラム欄、記事などもきちんと作られているのがわかっておもしろかったです。
メカゴジラ2のスーツも飾ってあったのですが、人が入るだけあって、自分のイメージより太り気味の体型だったのが印象的でした。
「超人 原点Ⅱ」
続いてお待ちかねのウルトラマンシリーズ関連と、1960年代、70年代の特撮ヒーロー関連の展示がありました。
ウルトラマンシリーズの展示のメインはウルトラマンや怪獣ではなくて、科特隊の乗る戦闘機やロケットなどのメカが中心です。
特撮ヒーロー関連は、自分が生まれる前のものばかりですので、リアルタイムで見たものはおろか、再放送ですら見たこともないようなものが多かったのですが、快傑ライオン丸のマスクにはショックを受けました。まさか本当にただのライオンのマスクだったとは。
その他、音声ガイドでは、特撮ヒーローのマスクの一つ一つを丁寧に解説してくれたおかげで、別に知りたくもなかった「スペクトルマン」や「シルバー仮面」などの無駄な知識がずいぶん増えました。
「力」
このコーナーでは平成「ガメラ」シリーズや映画「日本沈没」(2006)で使われた建物のミニチュアが展示されていました。
時代が比較的新しいこともあって、綺麗な状態で保存されているのですが、破壊された国会議事堂のミニチュアの迫力はすごいの一言でした。
近くまで寄っていって見ると、その凄さがなおのことわかります。「ガメラ」で使われた古い日本家屋のミニチュアも小物の一つ一つまで非常に凝っていて楽しめます。
スタジオジブリ最新特撮短編映画「巨神兵東京に現わる」
ここで展示はいったん終わって、一般客にとってはメインといっても過言ではない(笑)、短編映画のコーナーになります。
映画自体は10分あるかないかのショートフィルムですが、この博物館のコンセプトにあわせてCG(コンピューターグラフィックス)を一切使っていません。
東京都内を暴れまくる巨神兵の映像表現を見ると、全て特撮で、CG無しとはにわかに信じられません。
「軌跡」
個人的にはこのコーナーが今回一番楽しかったです。「巨神兵東京に現わる」はどのようにして作られたのか、という絵コンテなどの資料やメイキング映像、実際に使われた模型などが展示してあるのですが、この数分の短編映画にどれだけ途方も無い労力と工夫がつまっているのかがよくわかります。
ビルが壊れるのも、建物の一部が熱線で溶けてしまうのも、きのこ雲がもくもくと上がっていくのも全て人力の職人技によるものなのですが、皮肉なことにその技術があまりにもすばらしいがゆえに、できあがった映像を見るとただのCGと区別がつかないんですね。
当然、似たような映像でしたらCGの方が手間もコストもかからないのですから、特撮技術が衰退していくのもむべなるかなという感じです。
ここから地下のフロアにうつります。
ここでは戦車やヘリコプター、電車などの模型がずらりと並んでいました。これはこれで好きな人にはたまらないと思います。他にもゴジラの大型の足や、キングギドラ、モスラの幼虫などもありました。
「特撮の父・円谷英二」
円谷英二のコーナーです。そしてここにあの「オキシジェン・デストロイヤー」の実物が飾ってありました。こんなものまで見られるとは。
「技」
ここでは主に特撮の美術係の展示がありました。
木工の技、板金の技、美術デザイン、造形師の仕事、機電(機械にとりつける電気装置)の技など、貴重な職人技の数々が紹介されています。そしてそれらが今、後継者不足に陥って絶滅の危機に瀕している現状も。
「研究」
「巨神兵東京に現わる」で実際に使われたミニチュア、綿で作られたキノコ雲、ビル壊し技術の解説や合成技術の紹介など、ついさっき見た映像の種明かしのコーナーです。
こうやって映像とそのセットを同時に見せてもらえると、普段特撮を見ない人でも特撮技術のすごさがよくわかるので、これはすごくいい企画だと思いました。
「特撮スタジオ・ミニチュアステージ」
そして最後は、フロアいっぱいをつかった巨大なミニチュアセットで、中に自由に入って写真も撮れるコーナーです。
これが終わると、あとはおみやげのコーナーです。
以上、簡単に各展示を紹介しました。
これらすばらしい展示の数々を見れば、主催者が、現在決して文化的価値を評価されているとは言いがたい特撮用のミニチュアや資料を、文化遺産として保存して後世に残したいと「特撮博物館」を企画したのもわかります(こういうものは、むしろ外国の人のほうが評価してくれそうな気がするので、海外で展示をできたらもっといいのに、とは思います)。
おそらく、これだけ好評でしたので、またこういう機会は今後もあると信じたいのですが、次はどうなるかもわかりませんので、繰り返しになりますが、少しでも興味があるなら行って損はない企画展だと思います。
特撮博物館に関するオススメリンク集
(公式サイト)
東京都現代美術館 「館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技
(週刊アス+PLUSの紹介記事)
リアル巨神兵が東京を襲撃!?『館長 庵野秀明 特撮博物館』開催決定【追記あり】
庵野監督が館長を務める『特撮博物館』はマジ鼻血モンだった
(特撮博物館に関する、個人のブログ記事など)
館長庵野秀明・特撮博物館に行ってきました 1Fフロア (オタクな一口馬主)
館長庵野秀明・特撮博物館に行ってきました 地下フロア (オタクな一口馬主)
巨神兵は何故東京を破壊するのか:『巨神兵東京に現る』 (冒険野郎マクガイヤー)
特撮博物館 (自転車で痩せぬオタクブログ)
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