カラスヤサトシは実は知らなかったのですが、こういう本を書いている人みたいです。
井上純弌さんはマンガの印象と違い、とにかく喋りが達者で、カラスヤサトシさんも一見おとなしそうでありながら、さすが大阪の人だと思わせるツッコミがするどい方でした。
自分はマンガについてあまり詳しくないため、マンガや作家の固有名詞などでわからない単語がたびたびでてきたのですが、それでも楽しめる実におもしろいトークライブでした。
話題は業界内の話や、担当編集者の話(カラスヤサトシさんの担当者も途中登場)、創作に関する話、結婚生活など多岐にわたりましたが、その中でも印象に残った井上純弌さんの「オタクのコミュニケーションについて」を一部抜粋してご紹介。
(以下トークライブより)
井上純弌「あのね、オタクの定義の最たるものはですね、あれは実は『コミュニティに入っているかどうか』なんですよ。一番デカイのは。
今はね。昔は違ってたよ。昔はあなたがやっていたのもオタクだよ。
今はその団体みたいなのがあってセクションみたいなのがあって、そこに属しているかどうかがすごい大事なんだよ」
カラスヤサトシ「同人誌の同人コミュニティみたいな」
井上純弌「そうそう」
(略)
井上純弌「例えばそいつがアニメのクラスタ(集団)に入っていると『最新のアニメ情報に精通しているものだ』とか、『ここまで会話ができる』とかあるわけです。
でも、あなたは例えばガチャポンにはまっているけど、モデラーじゃないでしょ?」
カラスヤサトシ「そうなんです。僕は人と共有するのが嫌いなんです、一人でやるのが好き」
井上純弌「それはオタクじゃないんですよ」
(略)
井上純弌「『あなたはオタクじゃない。なのにオタクを売りにしているのだ』という風に言われちゃう」
カラスヤサトシ「これはねえ、僕というより、まわりがそうさせた感じはありますけれど」
井上純弌「オレ断言するけれど、あなたみたいな人いたよ。なにかというとね、あなたみたいな人が一番多かったのは芸術系に多かった」
カラスヤサトシ「あー」
井上純弌「美術系に行くと、美術系の予備校とか見てみ?あなたみたいな人がいっぱいいるから。
あのね、絵を描くって言うことに対しては共通の目的があるけれど、全く話が合わない。
たとえばオタクについて興味がなかったり、なんらかのコミュニティに属さなくてもいい人達」
カラスヤサトシ「あー、それは僕はそうかもしれない」
井上純弌「だから芸術家なんですよ」
(略)
井上純弌「(オタクというのは)何かに帰属して、そこの最新情報を得ていないと生きていけない人達。
あなたみたいに一人でこもることができないんです」
(略)
井上純弌「一人でやってる場合は求道者、つまりマニアですね。
そこでその時にみんなで共有しないと生きていけないのがオタクです」
(略)
井上純弌「オタクっていうのはなにかっていうとね、信頼関係というかコミュニケーションができないんで、そうすると自分の知っていることを並べるしかない」
カラスヤサトシ「あー、それはそうかも」
井上純弌「オレ、こないだポケモンセンターへ行ったのね。甥っ子といっしょに。
そこで、甥っ子とそこにいる別の男の子とで、どうやって初めて接触した男の子同士がコミュニケーションをとるか見てた。どうやってコミュニケーションとるかしってる?
開口一番に何を言うかっていうとね。
普通はマンガのネームとか書くとしたら『おう、おまえ、どこからきたんだよ』的なネームを書きたくなるでしょ?
違うんだよ。
男の子が会うとどうするかっていうと
『それ、なんなの?××だろ?」
っていう風に(ポケモンの)情報をだすわけ。
すると、『いやあ、××はもう、オレは使ってないよ』
『そう?じゃあオレの△△は持ってる?』
『それは持ってる、あ、でもそれは知らないなあ』といって始まる。
これが実はオタクの会話と同じなの。
あのね、オタクっていうのは『どうもどうも』って頭さげるんじゃなくて、いきなり、出会った瞬間にだよ。
『えー、今期は何だと思う?』って言う。
」
カラスヤサトシ「アニメの話ですよね?今期なにがおもしろいと思うかっていう」
井上純弌「そうそう。それを言ったところで、あーこいつはこういう傾向のあるやつだなとか、アニメの話できねえなとか。
大人と子供だってそうなんだよ、オレがそこで甥っ子とその男の子に対して『二人はどっちがレベルが上なの?』て聞くと
その子は『レベルが上とかはないなあ』とかいうわけ。
そこで、オレが、これは本当にやっちゃいけないことだと後で反省したんだけど、これやると相手との距離が一気に離れちゃうんだけど、オレが
『あれ?ポケモン総合レベルみたいなのはないんだっけ?』って言った瞬間に、びっくりしたよ。奴、敬語になるの。
『いや、ないですよ。そういうのはあっちで管理してますから』
しまったー!そうだった。知らないでしょ?ポケモンはバッチで、つまり××のエリアをクリアしたからそのポケモンを使える、で管理するんだよ。
しまったー。
この瞬間に、奴にとってオレは部外者だから、敬語になるわけよ」
司会者「仲間じゃないんだ」
井上純弌「これが、男の子なんだ。
ちなみにこれがオタクです。
例えばあなたが外見がそういうのっぽいから、そこらへんのオタクにいきなり話しかけられたとするわ。
『今期なんだと思う?』
って言われて『あ?今期?なんですか?』って聞いたりしたら、その瞬間に(相手は)
『あ、すいません』
とかいう話じゃない」
カラスヤサトシ「敬語になっちゃう」
井上純弌「そう、そうすると、す〜と離れちゃう」
(以上。後略)
こんな感じで主に井上純弌さんがしゃべり続けてときどきカラスヤサトシさんがコメントしたり、ツッコんだりしていました。
このライブの模樣は、USTREAMで途中まで無料、その後は有料で見ることができます。
http://www.ustream.tv/recorded/21543089
井上純弌さんはマンガの印象と違い、とにかく喋りが達者で、カラスヤサトシさんも一見おとなしそうでありながら、さすが大阪の人だと思わせるツッコミがするどい方でした。
自分はマンガについてあまり詳しくないため、マンガや作家の固有名詞などでわからない単語がたびたびでてきたのですが、それでも楽しめる実におもしろいトークライブでした。
話題は業界内の話や、担当編集者の話(カラスヤサトシさんの担当者も途中登場)、創作に関する話、結婚生活など多岐にわたりましたが、その中でも印象に残った井上純弌さんの「オタクのコミュニケーションについて」を一部抜粋してご紹介。
(以下トークライブより)
井上純弌「あのね、オタクの定義の最たるものはですね、あれは実は『コミュニティに入っているかどうか』なんですよ。一番デカイのは。
今はね。昔は違ってたよ。昔はあなたがやっていたのもオタクだよ。
今はその団体みたいなのがあってセクションみたいなのがあって、そこに属しているかどうかがすごい大事なんだよ」
カラスヤサトシ「同人誌の同人コミュニティみたいな」
井上純弌「そうそう」
(略)
井上純弌「例えばそいつがアニメのクラスタ(集団)に入っていると『最新のアニメ情報に精通しているものだ』とか、『ここまで会話ができる』とかあるわけです。
でも、あなたは例えばガチャポンにはまっているけど、モデラーじゃないでしょ?」
カラスヤサトシ「そうなんです。僕は人と共有するのが嫌いなんです、一人でやるのが好き」
井上純弌「それはオタクじゃないんですよ」
(略)
井上純弌「『あなたはオタクじゃない。なのにオタクを売りにしているのだ』という風に言われちゃう」
カラスヤサトシ「これはねえ、僕というより、まわりがそうさせた感じはありますけれど」
井上純弌「オレ断言するけれど、あなたみたいな人いたよ。なにかというとね、あなたみたいな人が一番多かったのは芸術系に多かった」
カラスヤサトシ「あー」
井上純弌「美術系に行くと、美術系の予備校とか見てみ?あなたみたいな人がいっぱいいるから。
あのね、絵を描くって言うことに対しては共通の目的があるけれど、全く話が合わない。
たとえばオタクについて興味がなかったり、なんらかのコミュニティに属さなくてもいい人達」
カラスヤサトシ「あー、それは僕はそうかもしれない」
井上純弌「だから芸術家なんですよ」
(略)
井上純弌「(オタクというのは)何かに帰属して、そこの最新情報を得ていないと生きていけない人達。
あなたみたいに一人でこもることができないんです」
(略)
井上純弌「一人でやってる場合は求道者、つまりマニアですね。
そこでその時にみんなで共有しないと生きていけないのがオタクです」
(略)
井上純弌「オタクっていうのはなにかっていうとね、信頼関係というかコミュニケーションができないんで、そうすると自分の知っていることを並べるしかない」
カラスヤサトシ「あー、それはそうかも」
井上純弌「オレ、こないだポケモンセンターへ行ったのね。甥っ子といっしょに。
そこで、甥っ子とそこにいる別の男の子とで、どうやって初めて接触した男の子同士がコミュニケーションをとるか見てた。どうやってコミュニケーションとるかしってる?
開口一番に何を言うかっていうとね。
普通はマンガのネームとか書くとしたら『おう、おまえ、どこからきたんだよ』的なネームを書きたくなるでしょ?
違うんだよ。
男の子が会うとどうするかっていうと
『それ、なんなの?××だろ?」
っていう風に(ポケモンの)情報をだすわけ。
すると、『いやあ、××はもう、オレは使ってないよ』
『そう?じゃあオレの△△は持ってる?』
『それは持ってる、あ、でもそれは知らないなあ』といって始まる。
これが実はオタクの会話と同じなの。
あのね、オタクっていうのは『どうもどうも』って頭さげるんじゃなくて、いきなり、出会った瞬間にだよ。
『えー、今期は何だと思う?』って言う。
」
カラスヤサトシ「アニメの話ですよね?今期なにがおもしろいと思うかっていう」
井上純弌「そうそう。それを言ったところで、あーこいつはこういう傾向のあるやつだなとか、アニメの話できねえなとか。
大人と子供だってそうなんだよ、オレがそこで甥っ子とその男の子に対して『二人はどっちがレベルが上なの?』て聞くと
その子は『レベルが上とかはないなあ』とかいうわけ。
そこで、オレが、これは本当にやっちゃいけないことだと後で反省したんだけど、これやると相手との距離が一気に離れちゃうんだけど、オレが
『あれ?ポケモン総合レベルみたいなのはないんだっけ?』って言った瞬間に、びっくりしたよ。奴、敬語になるの。
『いや、ないですよ。そういうのはあっちで管理してますから』
しまったー!そうだった。知らないでしょ?ポケモンはバッチで、つまり××のエリアをクリアしたからそのポケモンを使える、で管理するんだよ。
しまったー。
この瞬間に、奴にとってオレは部外者だから、敬語になるわけよ」
司会者「仲間じゃないんだ」
井上純弌「これが、男の子なんだ。
ちなみにこれがオタクです。
例えばあなたが外見がそういうのっぽいから、そこらへんのオタクにいきなり話しかけられたとするわ。
『今期なんだと思う?』
って言われて『あ?今期?なんですか?』って聞いたりしたら、その瞬間に(相手は)
『あ、すいません』
とかいう話じゃない」
カラスヤサトシ「敬語になっちゃう」
井上純弌「そう、そうすると、す〜と離れちゃう」
(以上。後略)
こんな感じで主に井上純弌さんがしゃべり続けてときどきカラスヤサトシさんがコメントしたり、ツッコんだりしていました。
このライブの模樣は、USTREAMで途中まで無料、その後は有料で見ることができます。
http://www.ustream.tv/recorded/21543089
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