監督は周星馳(チャウ・シンチー)。「少林サッカー」でお馴染みの香港の映画監督です。
今さら「西遊記」みたいなメジャーな題材の映画を作るのは、真面目にやるにしろギャグにするにしろ非常にハードルが高いと思うのですが、「少林サッカー」がとても面白かったのと、中国で大ヒット、鳥山明も「銀河系最強」と絶賛するなど前評判が非常に高かったのとで、期待して観ました。
率直に言って期待はずれでした。
予告編だけ見るととてもおもしろそうなのですが、本編は、部分部分でおもしろいシーンはあるものの、全体的に最後までコレジャナイ感満載の映画でした。
コメディとしても、ストーリーものとしてもイマイチな上にテンポが悪い。
一応、主人公の玄奘が「妖怪ハンター」という設定なのですが、別にそれらしいことをするわけでもなく、最後まで見てもそんな設定の必要があったとは思えませんでした。徹頭徹尾とってつけたようなストーリー。
そして「少林サッカー」のように派手で大げさなCGが盛り沢山なのですが、サッカーであれば、必殺シュートの実写化のような非現実的なことをやればそれだけでおもしろくもなったんですが、題材が「西遊記」なだけに、敵や味方が、少々の奇想天外なことをしても、「西遊記」自体そういうお話なので、「当たり前」で目新しくもなんともないんですね。孫悟空が大猿になって暴れても「え?そこまでわかりやすいドラゴンボールのパクリを、今さらわざわざやるの?」と興ざめでした。
吹き替え版で見たので、もしかしたら吹き替えが良くなかったのかもしれませんが、ギャグもはまっていなくて、コメディ映画にもかかわらず、場内で一度も爆笑が起こらず、時々パラパラと「ハハハ」という声が聞こえるのみだったのが、この作品の全てを物語っているように思います。
うーん。まさかここまでダメだとは思わなかったです。映画評論家達の絶賛はいったいなんだったんだろう。今年見た映画で今のところダントツワースト1でした。
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